『アレイウェイ』 (Alleyway) は、1989年に任天堂から発売された、ゲームボーイ用コンピュータゲームソフト。開発はインテリジェントシステムズ。
ゲームボーイ本体と同時発売された4作品のうちの1つ。
システム
内容はブロックくずし。パドル(ボールを跳ね返す、横長い棒の自機)にマリオが乗り込み、ボールを跳ね返してブロックを崩していく[3]。操作は十字キーの左右で行い、Aボタンを押しながら移動で加速、Bボタンを押しながら移動で減速となる。4ステージ以降から[注釈 1]、天井にボールが当たるとパドルが短くなり、ボールを跳ね返すことが難しくなる(ミスをすると元に戻る)。ボールを下に落とすと1ミス。セーブ機能はなく[4]、コンティニューもできない。
白いブロックを破壊すると1点が入り、以降灰色ブロックが2点、黒いブロックが3点となる。残機は1000点取るごとに1UPする。ステージが進むとステージ内に破壊不可能な固定ブロックも配置されるようになる。ステージ内の破壊可能なブロックを全て崩せばステージクリアとなり、次のステージに進む。ブロックが下に下りるステージでは一定のラインを越えるとブロックが消滅し、これによりステージクリアとなる場合もある。ステージ構成は、通常ステージが1マップ×3パターン×8の24ステージに、ボーナスステージが8ステージの全32ステージとなっている[3]。なお、最終ステージをクリアすると最初に戻り、ゲームオーバーになるまで無限ループする。
通常ステージのパターンは3つあり、1~3の順に登場し、これが8回繰り返される。
- 通常の1画面ステージ
- ブロックがスクロールするステージ
- ブロックが下に降りてくるステージ
ボーナスステージを構成するブロックはスーパーマリオシリーズのキャラクターが表現されている。ボーナスステージは通常のステージと異なる点がいくつかある。
- 時間制限があり、時間内にブロックを全て崩せばボーナス点が入る。
- ボールがブロックを貫通する。
- 天井にボールが当たってもパドルは短くならない。
- ミスをしてもステージが終わるのみで、残機が減ることはない。
- ポーズをかけることができない。
移植版
評価
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、4・6・6・3の合計19点となっている[19][14]。レビュアーの意見としては、「ボールスピードが速くなると、残像ばっかりで見づらくなるのがつらい」、「『謎の壁』とか『アルカノイド』とかブロック崩し+アルファのゲームがいろいろ出た後で、ブロック崩しオンリーはないんじゃないのかなあって気がする」などと評されている[19]。
- ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り16.80点(満30点)となっている[1] 。また、同雑誌1991年5月24日号特別付録の「ゲームボーイ オールカタログ」では、「凝ったステージがウリのブロック崩し」、「シンプルなのが、かえって好感が持てる」と紹介されている[1]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
得点 | 2.50 | 2.47 | 3.21 | 2.97 | 2.98 | 2.67 | 16.80 |
脚注
[脚注の使い方]
注釈
- ^ ステージ1から3は天井のすぐ下に固定ブロックが配置されており、ボールが天井に当たらないようになっている。
出典
- ^ a b c d 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店、1991年5月24日、212頁。
- ^ 2021CESAゲーム白書 (2021 CESA Games White Papers). コンピュータエンターテインメント協会. (2021). ISBN 978-4-902346-43-5
- ^ a b M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、4ページから5ページ
- ^ ニンテンドー3DSのバーチャルコンソールでは、プレイの途中でもセーブ可能な「まるごと保存」の機能があり、プレイ中にセーブしておけば失敗したところからやり直すことができる。
- ^ 梶原製作所/木原卓 (2011年7月27日). “週刊 ダウンロードソフトウェアカタログ 2011年7月第6週分” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2020年1月13日閲覧。
- ^ “ゲームボーイ本体と同時発売『アレイウェイ』がバーチャルコンソールで配信決定”. iNSIDE. イード (2011年7月27日). 2020年11月3日閲覧。
- ^ “【5月15日追加】「ファミリーコンピュータ&スーパーファミコン&ゲームボーイ Nintendo Switch Online」追加タイトルが配信開始。”. 任天堂 (2024年5月15日). 2024年5月15日閲覧。
- ^ “ゲームボーイ Nintendo Switch Onlineに『カエルの為に鐘は鳴る』や『スーパーマリオランド』など4タイトルが追加”. ファミ通.com. KADOKAWA (2024年5月15日). 2024年5月15日閲覧。
- ^ ルネ (2024年5月15日). “「スーパーマリオランド」「カエルの為に鐘は鳴る」など,GBの名作4タイトルが「Nintendo Switch Online」で配信開始”. 4Gamer.net. Aetas. 2024年5月15日閲覧。
- ^ 吉田航平 (2024年5月15日). “「ゲームボーイ Nintendo Switch Online」に「カエルの為に鐘は鳴る」など4タイトルが5月15日に追加 「アレイウェイ」、「スーパーマリオランド」、「ベースボール」が登場”. GAME Watch. インプレス. 2024年5月15日閲覧。
- ^ Sutyak, Jonathan. “Alleyway Review”. Allgame. 2014年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年2月24日閲覧。
- ^ Staff (September 1989). “Review of Alleyway”. Electronic Gaming Monthly (3): 15.
- ^ Meunier, Nathan (2011年7月14日). “Alleyway 3DS review”. GamesRadar. Future Publishing. 2011年7月14日閲覧。
- ^ a b “アレイウェイ まとめ [ゲームボーイ]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2017年1月14日閲覧。
- ^ “Alleyway for Nintendo 3DS (2011)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2018年6月9日閲覧。
- ^ Rignall, Julian; Matt Regan (November 1990). “Alleyway Review”. Mean Machines (2). http://www.meanmachinesmag.co.uk/review/41/alleyway.php 2009年6月4日閲覧。.
- ^ Staff (April 1990). “Alleyway” (German). Power Play. https://www.mobygames.com/game/4280/alleyway/reviews/gameboy/ 2008年6月6日閲覧。.
- ^ Jones, Darran (August 2011). “Retrorated – Alleyway”. Retro Gamer (ボーンマス: Imagine Publishing) (92): 97. ISSN 1742-3155. OCLC 489477015.
- ^ a b 『ファミコン通信』第12号、アスキー、1989年6月9日。
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