南海ED5105形電気機関車

南海ED5105形電気機関車(なんかいED5105がたでんききかんしゃ)は、南海電気鉄道(南海)が所有していた直流電気機関車である。

概要

南海が1923年4月から6月にかけて10台を梅鉢鉄工所にて製作した直流用電気機関車である。 登場当初は電機第2号形と称され、電機第1号形の続番である1005~1014が付番された。 寸法的には電機第1号形とほぼ同じで、全長11455mm、幅2590mm、全高4040mmで、いわゆる凸形機関車である。 主電動機は電3形電車から流用したAEG・U-110形・98HP×4基、ギヤ比は67:21、台車はブリル27形E-2である。

変遷

落成当初はポール集電だったが、1923年12月25日付でパンタグラフに変更を申請、翌1924年2月26日付けで換装を完了した。また、1014号は1926年1月23日付けで電機第5号形1021~1024号機のテスト機として、日立製105HP×4へ主電動機を換装している。このため、1936年の改番では1005~1013はEF3形5105~5113となり、1014のみEF4形5114とされた。

戦時中、1945年7月9日の空襲で和歌山市駅にて焼失した5106・5108・5110の3両は1947年12月24日付けで廃車となった。そのため戦後は5105、5107・5109・5111~5113の6両が残った。

1949年5月9日付けの車番整理ではED5101形となり、5105・5107・5111・5112はそのままの車番であったが、5109は5108へ、5113は5106へと繰り上げられた。また、5111・5112を除いて制御器がHL-100形に換装された。

その後は高野線の貨物営業の縮小や、新型の5201形の登場などにより1971年より5111・5112から廃車が再開、1974年3月8日付けで形式消滅となった。このうち5107はさやま遊園に保存され、5108は国見山石灰鉱業専用線(三重県)に払い下げられたが、どちらも後に解体されて現存しない。

主要諸元

脚注

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  • 車両発達史シリーズ 6 南海電気鉄道 下巻(藤井信夫)上記文章の諸元部分すべて
南海電気鉄道車両

現有車両

南海線
特急車両
一般車両

3000系7100系9000系2000系・1000系II・8000系II・8300系

高野線大運転
特急・観光車両
一般車両
高野線(区間運転)
特急車両
特急代走車両
一般車両
支線
鋼索線

過去の車両(昇圧後在籍)

南海線
優等列車用車両
一般車両
高野線(大運転)
特急車両
一般車両
高野線(区間運転)

8000系I・6100系7100系(一時期所属)・8200系・1000系II

支線
貴志川線
鋼索線

過去の車両(昇圧前在籍)

南海線
高野線
貴志川線

機関車

電気機関車

ED5105形・ED5121形・ED5151形ED5161形ED5201形

蒸気機関車

1形2形3形4形5形6形7形8形・臨2・臨3臨4・臨5・C10001形

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