百松沢山

百松沢山
2017年10月1日撮影
札幌市街から見た百松沢山。左側に突き出た山は神威岳である。
標高 1037.8 m
所在地 日本の旗 日本
北海道札幌市中央区・西区・南区
位置 北緯43度1分15.2秒 東経141度12分14.0秒 / 北緯43.020889度 東経141.203889度 / 43.020889; 141.203889座標: 北緯43度1分15.2秒 東経141度12分14.0秒 / 北緯43.020889度 東経141.203889度 / 43.020889; 141.203889
百松沢山の位置(札幌市内)
百松沢山
百松沢山
百松沢山 (札幌市)
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百松沢山の位置(北海道内)
百松沢山
百松沢山
百松沢山 (北海道)
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プロジェクト 山
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百松沢山(ひゃくまつざわやま)は北海道札幌市の中央区、西区、南区の境界点に位置する山[1]。全山が広葉、針葉の混合で覆われうっそうたる景観を見せている[1]

登山道は存在せず、冬季にスキースノーシューを用いて登られる[2]

名称について

山名はその頂が豊平川の支流、百松沢の沢頭に位置することに由来している[3]。百松沢という名前は、百松という人が最初に入植したから、または調査に入ったまま帰らなかったからという人名説と、エゾマツトドマツがたくさん生えていることからという説がある[4]

北の主峰と南峰の間にコブがあるため、三段山とも呼ばれていた[5]

1873年(明治6年)の『札縨郡西部図』では、発寒川の源流部とみなし、初寒山という名で記している[5]

地形と地質

尾根が南北に延びており、北には標高1037.8メートルの主峰が、500メートルほど離れて標高1043メートルの南峰がある[5]

山頂には百松沢溶岩の火山原面が、わずかな緩斜面という形で残っている[5]

山頂から北東の方角には標高720メートルの広々とした高台があり、「銀の鞍」を意味するジルベル・ザッテルの名で知られている[6]

登山ルート

前述の通り、百松沢山はスキー登山の対象である。

東側の源八沢からたどり、ジルベル・ザッテルを経るルートは古くから愛好されてきたが、ふもとに開業した「スノーモービルランド」と競合するうえに、採石場の作業道とも重なる部分があるため、登山者の安全を考えると現在では避けたほうが良いとされる[2]

北側の手稲平和霊園の奥から、宮城の沢をさかのぼるルートもあるが、スノーブリッジで渡渉を行うことが前提のため、初冬や融雪時は困難が伴う[7]

脚注

  1. ^ a b 札幌地名考 1977, p. 181.
  2. ^ a b 山と谷1 2017, p. 25.
  3. ^ 札幌から見える山 1981.
  4. ^ 札幌地名考 1977, p. 115.
  5. ^ a b c d 関 2018, p. 355.
  6. ^ 札幌の山々 1989, p. 200.
  7. ^ 山と谷1 2017, p. 26.

参考文献

  • 『札幌地名考』北海道新聞社〈さっぽろ文庫1〉、1977年9月26日。 
  • 『札幌の山々』北海道新聞社〈さっぽろ文庫48〉、1989年3月27日。ISBN 4-89363-047-4。 
  • 朝比奈英三、鮫島惇一郎『札幌から見える山』北海道大学図書刊行会、1981年5月25日。 
  • 『新版 北海道の山と谷1 札幌近郊・道央・道南』富士コンテム、2017年6月20日。ISBN 978-4-89391-759-1。 
  • 関秀志 編『札幌の地名がわかる本』亜璃西社、2018年11月16日。ISBN 978-4-906740-34-5。 
札幌50峰 さっぽろ文庫48『札幌の山々』)

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