米韓同盟消滅

米韓同盟消滅
(べいかんどうめいしょうめつ)
著者 鈴置高史
発行日 2018年(平成30年)10月20日
発行元 新潮社
ジャンル 国際政治情勢・外交・国際問題
日本の旗 日本
形態 新書
ページ数 204
前作 『孤立する韓国、「核武装」に走る』(2016年)
次作 『韓国民主政治の自壊』(2022年)
公式サイト www.shinchosha.co.jp
コード 978-4-10-610785-6
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米韓同盟消滅』(べいかんどうめいしょうめつ)は、元日本経済新聞社編集委員の鈴置高史の著書。2018年(平成30年)10月20日に新潮社から新潮新書785として出版された。本書の内容に関連する番組がBSフジLIVE プライムニュースで放送されている。

関連情報

2018年(平成30年)10月13日、Amazon.co.jpの「朝鮮半島のエリアスタディ」の売れ筋ランキングで1位になった[1]

2018年(平成30年)11月10日、Amazon.co.jpの「国際政治情勢」の売れ筋ランキングで1位になった[2]

2019年(令和元年)の第28回「山本七平賞」最終候補作に『純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落』(井上智洋著)、『マーガレット・サッチャー 政治を変えた「鉄の女」』(冨田浩司著)ともに選ばれた[3](受賞作は『マーガレット・サッチャー』[4])。

概要

序文によると、本書を出版した目的は「米韓同盟が消滅しかかっていると日本人に知らせることにある」と記されている[5]。米韓同盟が消滅すると「米国の後ろ盾を失えば、韓国は表向きは中立を唱えるだろうが、実質的には中国の勢力圏に入る可能性が高い」と予測する[5]。もしそうなれば、「朝鮮半島は日清戦争以前の状態に戻り、百数十年ぶりに日本は大陸と直接向き合うことなる」と続けている[5]。そして、「朝鮮半島に大陸勢力が入りこんで来るたびに、日本人は不安にかられ戦ってきた」[6]と指摘し、その例として、「巨大化したと戦った白村江の戦い663年)」と、「李氏朝鮮を西洋型属国に再編しようとしたとの日清戦争(18941895年)」と、「清に代わって李氏朝鮮を属国化し、南下を図ったロシアとの日露戦争19041905年)」を挙げている[6]。一方、「大陸の勢力下に入った朝鮮を放置したこともあった」[6]と指摘し、その例として、元寇を挙げて「日本まで攻めてきたモンゴルとは2度にわたって戦ったが、朝鮮半島に逆上陸はしなかった。ただ、その時も国の守りも厳重に固めた」と記している。

もう一つの目的は韓国の核武装に警告を発することである。序文では、

 米国の軍事行動なしに、北朝鮮に核を放棄させられるかは現時点では不明である。北朝鮮が核を持ち続ける場合、韓国はそれを民族共有の核として活用しようとするであろう。
 それどころか、文在寅政権には北朝鮮の核武装を助けるフシさえある。「南北の和解」を名分に、北朝鮮への経済援助に乗り出したのだ。

と記されている[7]。同じ内容のインタビューがデイリー新潮のサイトに掲載されている[8][9]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “Amazon.co.jp 売れ筋ランキング: 朝鮮半島のエリアスタディ の中で最も人気のある商品です”. Amazon.co.jp (2018年10月13日). 2018年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018-10-131閲覧。
  2. ^ “Amazon.co.jp 売れ筋ランキング: 国際政治情勢 の中で最も人気のある商品です”. Amazon.co.jp (2018年11月10日). 2018年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月10日閲覧。
  3. ^ “第28回「山本七平賞」最終候補作決定のお知らせ”. SankeiBiz (産経デジタル). (2019年9月10日). https://web.archive.org/web/20191014154909/https://www.sankeibiz.jp/business/news/190910/prl1909101312097-n1.htm 2019年10月14日閲覧。 
  4. ^ “第28回「山本七平賞」最終選考結果のお知らせ”. SankeiBiz (産経デジタル). (2019年9月25日). https://www.sankeibiz.jp/business/news/190925/prl1909252102202-n1.htm 2019年10月14日閲覧。 
  5. ^ a b c 鈴置 2018, p. 3.
  6. ^ a b c 鈴置 2018, p. 5.
  7. ^ 鈴置 2018, p. 4.
  8. ^ 鈴置 & デイリー新潮編集部 2018
  9. ^ 鈴置 & 週刊新潮WEB取材班 2019e

書誌情報

  • 鈴置高史『米韓同盟消滅』新潮社〈新潮新書 785〉、2018年10月20日。ISBN 978-4-10-610785-6。 

関連文献

  • 櫻田淳 (2018年2月9日). “米韓同盟が崩壊するとき、日本が採るべき「二つの選択」 決して空想の出来事ではなくなってきた”. 講談社 現代ビジネス. 2019年9月16日閲覧。
  • 鈴置高史 (2018年8月22日). “「米韓同盟消滅」に焦る韓国の保守 その時は、日本と一緒に核武装?”. 早読み 深読み 朝鮮半島. 2019年9月16日閲覧。
  • 鈴置高史 (2018年10月23日). デイリー新潮編集部 編集: “韓国の本音は「南北共同の核保有」だ!──朝鮮半島「先読みのプロ」が断言”. デイリー新潮. 2019年9月16日閲覧。
  • 鈴置高史 (2018年12月7日). “「米韓同盟消滅」にようやく気づいた韓国人 文在寅は米国に「縁切り」を言わせたい”. 早読み 深読み 朝鮮半島. 2019年9月16日閲覧。
  • 鈴置高史 (2019年7月30日). 週刊新潮WEB取材班 編集: “日・ロ・中・朝から袋叩きの韓国 米韓同盟の終焉を周辺国は見透かした”. デイリー新潮. 2019年9月16日閲覧。
  • 鈴置高史 (2019年8月27日). 週刊新潮WEB取材班 編集: “トランプの顔に泥を塗った文在寅 米韓同盟はいつまで持つのか”. デイリー新潮. 2019年9月16日閲覧。
  • 鈴置高史 (2019年9月13日). 週刊新潮WEB取材班 編集: “韓国は元々中国の属国――米国で公然と語られ始めた米韓同盟の本質的な弱点”. デイリー新潮. 2019年9月16日閲覧。
  • 鈴置高史「「米韓同盟消滅」から目を逸らすな」『Voice』2019年11月号(通巻503号)、PHP研究所、2019年10月10日、58-65頁。 
  • 鈴置高史 (2019年11月11日). 週刊新潮WEB取材班 編集: “文在寅のせいで米国に見捨てられる 核武装しかないと言い始めた韓国の保守派”. デイリー新潮. 2019年11月16日閲覧。
  • 鈴置高史 (2019年12月13日). 週刊新潮WEB取材班 編集: “ついに「中韓同盟」を唱え始めた文在寅政権 トランプ大統領は「韓国は北朝鮮側の国」と分類”. デイリー新潮. 2019年12月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年12月15日閲覧。

関連項目

外部リンク

小説

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評論

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