駒井美信

駒井 美信(こまい よしのぶ、生没年不詳)とは、江戸時代浮世絵師

来歴

師系・経歴不明。作画期は宝暦から明和にかけての頃で、鈴木春信風の錦絵肉筆画を描いているが、春信の門人だったかどうかは定かではない。『浮世絵師伝』は「画風春信に似たれども其が門人にはあらざるべし」と述べ、画系の項を空欄としている。錦絵は中判の美人画が多く、他に石摺絵も手がける。肉筆画は明和の頃の作が知られている。

作品

  • 「階段で文読む男女」 中判錦絵 東洋文庫所蔵
  • 「尺八を吹く若衆」 中判錦絵
  • 「あふきや内まつかぜ」 中判錦絵 シカゴ美術館所蔵
  • 「芝居桟敷」 中判錦絵 東京国立博物館所蔵 ※伝駒井美信
  • 「三曲」 中判錦絵 ボストン美術館所蔵
  • 「鷺娘の夢」 中判錦絵 ボストン美術館所蔵
  • 「将棋をさす男女」 中判錦絵 ボストン美術館所蔵
  • 「三夕の内 定家」 中判錦絵 ボストン美術館所蔵
  • 「縁先にて文読む二人遊女」 中判錦絵 ボストン美術館所蔵
  • 「三夕の内 西行」 中判錦絵 ボストン美術館所蔵
  • 「唐子と鶴」 中判錦絵 ボストン美術館所蔵
  • 「富士を見る若い男」 中判錦絵 ボストン美術館所蔵
  • 「十二月 弥生」 中判錦絵 ボストン美術館所蔵
  • 「小倉山定家」 石摺絵
  • 「松風と村雨」 肉筆 J・ヒリアー所蔵
  • 「傘持つ若衆」 肉筆 ローレンス女史所蔵

参考文献

  • 井上和雄編 『浮世絵師伝』 渡辺版画店、1931年 ※国立国会図書館デジタルコレクションに本文あり[1]。
  • J・ヒリアー 「駒井美信(英文翻訳)」 『浮世絵芸術』第27号 国際浮世絵学会、1970年[2]
  • 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典』(第2巻) 大修館書店、1982年 ※104頁